ソーイングの基礎知識とコツ

2017/01/24

ミシンの種類について 職業用ミシン・家庭用ミシン

職業用ミシン SINGER(シンガー)

手芸を初めたばかりの方で、これからミシンを買いたい方のためのミシン選びのポイントをご紹介します。

ミシンの種類

まずは、ミシンの種類について説明します。
ミシンは、洋服の製造に使用される「工業用ミシン」と、家庭で使う「家庭用ミシン」の2種類に大きくわかれます。
「工業用ミシン」を趣味のソーイングのために買う方は少ないと思いますので、「家庭用ミシン」について詳しく説明します。

家庭用ミシンの種類について

コンピューターミシン

コンピューターが内蔵されており、刺繍や様々なステッチ、文字、ボタンホールなどを自動的に縫える行えるハイスペックなミシンです。
普通のミシンとして使用することはもちろん、刺繍の機能を使って、オリジナルアイテムが作れることが大きな魅力です。
刺繍の柄はキャラクターものの絵柄などもあります。

メリット:刺繍でオリジナリティーを出せる ボタンホールが簡単に作れる
デメリット:高額
こんな方に:いろいろな柄を縫いたい

電子ミシン・電動ミシン

手元のスイッチやフットコントローラーで動くミシンです。
初心者の方でも気軽に扱えるところが魅力です。
価格は安価なものから高いものまで。さまざまなメーカーから選ぶことができます。

メリット:扱いやすい・コンパクト・軽量・厚手の生地は注意が必要
デメリット:サイズが小さいので大きなものは縫いにくい
こんな方におすすめ:主に小物や子供服などサイズが小さめのものを制作したい

職業用ミシン

直線縫い専用のミシンです。直線しか縫えませんが、そのかわり馬力があり、厚手の生地も縫うことができます。
また、ジグザグに縫える機能がついているミシンと比較すると、直線の縫い目が非常に綺麗であるとい特徴があります。
専門学生が購入するケースが多いです。

※わたし(管理人)も服飾の専門学校時代に購入したものを20年近くしようしています。
針やボビンケースなどのパーツは工業用ミシンのものを使用するため、部分縫いなどに便利なパーツを使用できるところもメリットです。
また、ジグザグ縫いはできませんが、専用のアタッチメントを使えばボタンホールを縫うこともできます。

ブラザー製『ボタン穴かがり器

メリット:縫い目がキレイ・厚い生地も楽に縫える
デメリット:重い・直線しか縫えない
こんな方におすすめ:大人服を作りたい・たくさん縫いたい

電子ミシンか職業用ミシンか迷っている方へ

おそらく、ミシン選びで迷うポイントは、電子ミシン(家庭用ミシン)か、職業用ミシン+ロックミシンか、で悩んでいる方が多いと思います。
職業用ミシンもロックミシンもそれなりに高価なものなので躊躇されると思います。

私自身は服飾の専門学校を卒業しているため、職業用ミシン+ロックミシンで洋服を作っています。
職業用ミシンを購入したときは、学校から強く勧められて購入したたため深く考えずに買ってしまったのですが、今趣味で洋服を作るようになって、あの時買っていてよかったと思っています。
そのためこれからガッツリと洋服(特に大人服)の制作をしようと思っている方には「職業用ミシン+ロックミシン」の組み合わせをおすすめします!

職業用ミシン SINGER(シンガー)

△かれこれ20年ほど愛用中の職業用ミシン。SINGER製です。かなり適当に荒く使っている上に、ろくにメンテナンスしていませんが(反省…)故障等なく元気に動いています!

△こちらのロックミシンも職業用ミシンと同じく20年愛用中。衣縫人シリーズです。自動糸通し機能があるので、面倒な糸通しも楽ちんですし、自動的に糸調子も合わせてくれるので、簡単。

その理由としては、以下のものがあります。

・縫い目がキレイである
私が以前所持していた家庭用ミシンが古く、とても扱いにくかったため、糸調子をあわせることが困難でした。
そのため、あまりきれいな縫い目ではなかったと思います。職業用ミシンはコツを掴めば糸調子を合わせることは簡単です。

また、家庭用ミシンではなかなか難しいデニム生地などの厚手の生地も針や糸を合わせれば非常に簡単に縫えてしまうこともメリットだと思っています。

・ロックミシンで端の始末をするとキレイ、早い
職業用ミシンは直線しか縫えないため、生地の端の処理はできません。
なので、必然的にロックミシンを使用することが一般的です。

ロックミシンで生地の処理をすると、とてもキレイに処理できます。
それはロックミシンは生地をカットしながら、処理できるためです。ほつれやすい生地などを扱いう場合、解れた部分を切り落としながら処理ができるのでとてもキレイにしあがります。

また、ロックミシンは端の処理だけでなく、ニット地などの収縮性が高い生地を縫うことにも長けており、カットーソーなどの制作も簡単に行えるため、制作できる作品の幅がぐっと広くなります。

・ボビンケースが扱いやすい
これは個人的な感覚かもしれませんが、家庭用の水平釜がとても使いにくいんです。
職業用ミシンは昔ながらの垂直に設置するタイプのボビンケースを使っているため、入れやすいです。
水平釜のミシンを使用していた時にはよく糸がからまったりしていたのですが(昔の話だから今はないのかな…??)職業用ミシンに変えてからこの悩みはなくなりましたね。

・シンプルな構造
シンプルな構造をしているため、とても丈夫です。手入れも簡単です。
ここもとても気に入っている点です。

家庭用ミシンを検討している方へ

それでもいきなり高額なミシンを買うのには抵抗がある、という方へ、家庭用ミシンを選ぶときのポイントを。

・フットコントローラーが付いている
まっすぐ綺麗に縫うためには、縫っているときに布をきちんと押さえたり、誘導したりすることが案外大切になってきます。
そのため、ボタンでON・OFFを行っていると、とっても面倒。
フットコントローラーがあれば、両手が使えるので綺麗に縫うことができます。

・作業スペースが広いタイプのものを買う
意外と盲点になっているのが、ミシン本体の大きさ。
しまうときに少しでもコンパクトなものがいい、と考えがちですが、実際には大きなサイズのものを選ぶと良いです。
以下の写真をみていただけるとわかると思いますが、黄色い線の部分の作業スペースが広いほど、洋服を縫う際は縫いやすいです。

家庭用ミシンを選ぶコツ

黄色い線の部分が広い機種を選ぶのがおすすめ。大人服などの大きなものを縫うときに縫いやすいです。※写真は職業用ミシンです。

まとめ

これから洋服をたくさん作っていきたい!とお考えの方には、職業用ミシンとロックミシンのセットをおすすめ!
もしも家庭用ミシンを買うときは、フットコントローラー付きのものであることと、本体のサイズに注意です。

メーカーは特になんでもよいと思うのですが、SINGER、JUKI、Brotherなど、昔からあるメーカーの物がおすすめです。
(修理の際などに大手メーカーの方が何かとよいと思います)


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